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ジャマイカ在住画家Ricoこと長瀨玲子です。シンプル、ネイティブ、ハッピーなジャマイカのこと、作品やスケッチ、アート活動のほか、撮影コーディネーター業務、ジャマイカならではのヘルシー食、ローフードカフェ、ジャマイカ陸上のことなど書いています。


by Rico Reiko Nagase
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ヴァイブスカーテルによる、ジャマイカを良くする10の提案 その7 ナショナリズム

獄中のレゲエ・アーティスト、ヴァイブス・カーテルの共著本「The Voice of the Jamaican Ghetto」(ジャマイカン・ゲットーの声)のなかで、
「こうしたらジャマイカはよくなる」「ゲットーのみなの暮らしがよくなる」「貧富の差がちぢまる」
をテーマに真っ向から語った、ヴァイブスカーテルによる、ジャマイカを良くする10の提案です。

いつも論議の的で、影響力の強いカーテルですが、この本に書いてあることは、ラディカルな意見も多々あるけれど、毎日毎晩ジャマイカのあちこちで、フツウのジャマイカ人が熱く語っていることを代弁しているように思います。
当ブログでは、ヴァイブスカーテルによる、ジャマイカを良くする10の提案をシリーズでとりあげています。しばらくぶりになりましたが、今日はその7つめの提案です。
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ヴァイブスカーテルによる、ジャマイカを良くする10の提案 その7 ナショナリズム

ジャマイカは、ご存知のとおり自国の産業が少なく、国内生産高が低く、モノはなんでも輸入に頼って輸出が少ない状態です。車や電化製品など輸入することはしかたがないとしても、洋服や家具など、メイドイン・ジャマイカが可能なものはまだまだあるはず。それに何より、ジャマイカの、ジャマイカ人による事業を大切にするべきだとカーテルが言っています。
ここ数年で、自国のメインの事業であったビール会社、航空会社、電力会社、銀行やコーヒー会社までが外国資本となってしまっています。ジャマイカで始まりジャマイカ特有だったリゾートのスタイル、オールインクルーシブ・ホテルまでが他国にわたり、今やスペイン資本のオールインクルーシブ・ホテルにとってかわっているのが実情です。この産業くらいは自分たちがリードして、ゲットーの若者たちが近い将来、仕事が得られるよう確保すべきです。
それに、リゾートホテルのトップのマネージャー職は、ほとんどが外国人が占めています。
外国資本の会社では、トップのマネージャー格に必ずジャマイカ人を雇う、という法律をつくるべき、そうして自国の産業を守っていくべき、とカーテルは言っています。

ヴァイブス・カーテルによる、ジャマイカをよくする10の提案
過去記事

その1 真実と和解

その2 共和制に移行する

その3 植民地から脱皮する

その4 公共事業改革

その5 児童保護法の見直し

その6 国土と農業の改革
by ricoart | 2013-08-28 12:15 | ジャメーカ